AND THE FEELING'S GOOD / Jose Feliciano
Sun.10.07.2011 Posted in us / latin, salsa, boogaloo
2 comments 0 trackbacks

前回の『RASHIDA / Jon Lucien』に続き、今回も90年代頃に日本のクラブシーンやフリーソウルで人気が再燃した一枚です。ジョン・ルシアンはカリブ海ヴァージン諸島のセント・トーマス島出身でしたが、ホセ・フェリシアーノ(Jose Feliciano)はプエルトリコ出身のヴォーカリスト兼ギタリスト。
プエルトリコ(Puerto Rico)といえば、おそらくキューバと並んで60年代以降の“NYラテン”と呼ばれる音楽シーンに多大なる影響を与えた音楽大国のうちの一つといえるでしょう。また、NYサルサの起源はキューバではなくプエルトリコの音楽である、とさえいわれることもあるようです。実際、当時のニューヨークにはプエルトリコ系の移民が多かったようで、ラテンジャズの最前線でもプエルトリコ系のアーティストたちが華々しく活躍しています。
“ティンバーレスの王様”ことティト・プエンテ(Tito Puente)や、兄弟揃って著名な鍵盤奏者であるチャーリー・パルミエリ(Charlie Palmieri)とエディ・パルミエリ(Eddie Palmieri)、コンガ奏者のレイ・バレット(Ray Barretto)、ベーシストのボビー・ヴァレンティン(Bobby Valentin)、鮮烈なデビュー作『EL MALO』で知られるウィリ・コローン(Willie Colon)などなど、NYラテンにおけるプエルトリコ系ミュージシャンたちの名前は、ビッグネームだけでも枚挙に暇がありません。
本日ご紹介するホセ・フェリシアーノもプエルトリカンの中の一人です。といっても、彼の場合は60年代後半(NYラテンはブーガルーの全盛期)から世界的なマーケットでヒット作を連発していたメジャーなアーティストであり、いわゆる“NYサルサ”の創成期を支えた前述のプエルトリコ系ミュージシャンたちとはタイプが異なるでしょう。RCAという米メジャーレーベルから、ラテン・テイストの音楽をリリースしていた、という点では、ジョン・ルシアンに近い部分があるかもしれません。もちろん、90年代に再評価されたジョン・ルシアンと比べ、ホセ・フェリシアーノは60年代後半から米国のヒットチャートを賑わせていた、という部分は非常に対照的でもあります。


アンド・ザ・フィーリングス・グッド / ホセ・フェリシアーノ
AND THE FEELING'S GOOD / Jose Feliciano
US盤LP(1974年, RCA)

ジョン・ルシアンの『ラシーダ』は1973年作でしたが、本作『アンド・ザ・フィーリングス・グッド』のリリースもほぼ同時期といえる1974年。当時のRCAはレーベルとしてもソウルやラテンをミックスしたようなサウンド制作に力を入れていたのでしょうか。あるいは米国(の中の一部)の音楽シーン自体が、ソウルやロックとラテン音楽の融合へと向かっていたのかもしれません。本作も『ラシーダ』同様、当時のラテンやソウルのサウンドが心地良くミックスされている快作です。
フェリシアーノの透き通るような歌声が響き渡るオープニング曲のA-1「HARD TIMES IN EL BARRIO」や続くA-2「I'VE GOT TO CONVINCE MYSELF」、A-3「YOU'RE NO GOOD」、B-2「STAY WITH ME」はいずれもフォーキーなソウル・ナンバー。一方、A-4「DIFFERENTLY」やアルバムのタイトルナンバーであるB-4「AND THE FEELING'S GOOD」、エンディングのB-5「ESSENCE OF YOUR LOVE」辺りはメロウなテイストの楽曲群です。A-5「VIRGO」のみ、他の楽曲と雰囲気の異なる強烈なエレキサウンドのギターインスト。ロック&ファンキーなナンバーで、タイプは違いますがこれはこれでかなりオススメです。
そして、本作のハイライトといえるのは、おそらくB-1のスティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)作「GOLDEN LADY」でしょう。フェリシアーノの清々しいヴォーカルも、アコギやエレピがスピーディに絶妙なサウンドを織り成すバッキングも、共に素晴らしく、曲全体としても喪快感と高揚感を兼備した珠玉のナンバーに仕上がっています。なお、B-3「CHICO AND THE MAN」もB-1と似たサウンドを聴かせてくれる好曲で、こちらは当時のテレビ番組の主題歌として使われていたようです。収録曲は以下の通り。


A
1. HARD TIMES IN EL BARRIO
2. I'VE GOT TO CONVINCE MYSELF
3. YOU'RE NO GOOD
4. DIFFERENTLY
5. VIRGO

B
1. GOLDEN LADY
2. STAY WITH ME
3. CHICO AND THE MAN
4. AND THE FEELING'S GOOD
5. ESSENCE OF YOUR LOVE


これはたしか川越にあったレコード屋さんから通販で購入したと記憶しています。そのレコード屋さんは好きだったんですが、今はもうありません……。品揃えはUS盤がメインで、価格も非常に良心的でした。更新がとても楽しみだったことを今でも覚えています。本作はリリース当時もヒットしていたと思いますので、LPでも出回っている数はそれなりに多いのではないかと。国内盤でCD化もされているようです。わりと聴きやすいタイプのアルバムだと思いますので、普段はソウルやラテンを聴かない方もぜひ試してみてください。

Theme: ラテン、ブラジル、ボサノヴァ、フォルクローレetc. « 音楽

Tag: ホセ・フェリシアーノ プエルトリコ スティーヴィー・ワンダー フリーソウル RCA

« AFROFILIPINO / Joe Bataan | Home | RASHIDA / Jon Lucien »

comments

こんばんは。

持ってますコレ。久々に聴きたくなりました。GOLDEN LADYはもちろん、CHICO AND THE MANも大好きです♪

こんばんは!!

コメントありがとうございます!
コレはお持ちでしたか〜
あらためて聴いてみるとやっぱり良いですね♪
ぜひ久々に聴いてみてください!

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)



topBack to TOP