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DOMINGO / Gal Costa e Caetano Veloso

先日購入したLP - 2008年


せっかくなので日曜日に更新しようと思っていたんですが、結局今日になってしました。ワンダ・サーの『ヴァガメンチ』を「ボサノヴァで1、2を争う人気盤」と紹介してくれた某レコード屋さんの方が、続いて「ヴァガメンチと1、2を争っているのがこれ」と出してくれたのがこちらの『ドミンゴ(日曜日)』。
ブラジルの才人カエターノ・ヴェローゾと歌姫ガル・コスタの共演盤にして、現在も活躍している二人の記念すべきデビューアルバムです。とはいえ、ボサノヴァ史的には、この作品が一つの区切りというか、“ボサノヴァの終わりを象徴するアルバム”として位置付けられていたりもします。1950年代後半に、アントニオ・カルロス・ジョビン、ヴィニシウス・ヂ・モライス、ジョアン・ジルベルトらによって花開いたボサノヴァですが、このアルバムがリリースされた1967年頃になるとブラジル本国では勢いを失い、主役の座をMPBなどに譲ってしまったようです。
もちろん、この作品の後も、そして現在でさえも、しかも世界中に、ボサノヴァと呼ばれるジャンルの音は存在すると思います。しかし、実際、カエターノとガルもこの作品以降はトロピカリズモへ傾倒していきますし、この時代にボサノヴァという一つの現象が終焉を迎えたことは確かなのかもしれません。この辺の詳しいところは僕も知識不足でよく分かりませんが、先日、ルイス・カルロス著「ボサノヴァの歴史」という分厚い本を購入したので、近いうちに読んでみようと思っているところです。


ドミンゴ
DOMINGO / Gal Costa e Caetano Veloso
-円 (輸入盤・中古LP/-)

さて、このアルバムですが、まず、ボサノヴァというイメージが有する温かさや優しさとは一味違う、とても静かでメランコリックな、陰鬱とさえいえる独特の空気が漂っています。まさに、ボサノヴァムーヴメントの終焉を表現しているかのようです。また、タイトルは“ドミンゴ(日曜日)”ですが、“休日の楽しさ”ではなく、どことなく“週末が終わってしまう気だるさ”のようなものが伝わってきます。まるで、「ボサノヴァという一週間が終わり、明日からは別の一週間が始まる」とでも言っているかのように聴こえてしまうのは、こちらの思い込みのせいでしょうか。
オープニング曲A-1は、耳元で囁き合うような二人の掛け合い。まずガルが歌って、次にカエターノが歌って終わり、というとてもシンプルな構成の短い曲ですが、アルバムを象徴するナンバーです。以降は二人のヴォーカル曲がほぼ交互に続いていきます。ガルとカエターノが順に呟き合っているかのような雰囲気です。A-2、A-4、B-2、B-4がカエターノのヴォーカル、A-3、A-6、B-1、B-3、B-5がガルのヴォーカルで、A-1、A-5、B-6がデュエット。A-5の表題曲「ドミンゴ」はカエターノからスタートし、次にガルが続き、最後は二人の声が重なり合って終わります。そしてエンディング曲B-6では、穏やかなデュエットにてアルバムが幕引き。
上でA-1を“アルバムを象徴するナンバー”と書きましたが、アルバム全体を聴いてみると、A-1のイメージとバランスがずっと保たれているように感じられます。“同じ音が続く”というより、“同じ映像が浮かび続ける”というほうがニュアンスは近いでしょうか。純粋に音楽を愛する若い男女が、ギターを弾きながらシンプルに囁き合う曲「Coracao Vagabundo」とアルバム『Domingo』。ボサノヴァというムーヴメントを少し離れたところから眺めながら育った若者たちが、その本質を描写しようとして生まれたアルバムであり、曲である、といえるかもしれません。切ないメロディ、囁くように歌う優しい声、美しいヴィオラオンの音色、そして純粋さ。心地良いというには少し寂しすぎる気もしますが、若いカエターノとガルの眩さが詰まった詩的で美しいアルバムではあります。収録曲は以下の通り。


A
1. Coracao Vagabundo
2. Onde Eu Nasci Passa Um Rio
3. Avarandado
4. Um Dia
5. Domingo
6. Nenhuma Dor


B
1. Candeias
2. Remelexo
3. Minha Senhora
4. Quem Me Dera
5. Maria Joana
6. Zabele


こちらは某レコ屋さんで紹介される前に、すでに持っていました。ブラジル盤の中古LPで、正規リイシューかリプロかは不明ですが、おそらく後者でしょうか。最近リリースされた重量盤リイシューもあるみたいですね。オリジナル盤はあまり見かけないかもしれません。もちろんCD化されています。人気の高い作品なので、国内盤で入手可能だと思います。未聴の方がいたらぜひ一度聴いてみてほしいボサノヴァアルバムです。


テーマ:ラテン、ブラジル、ボサノヴァ、フォルクローレetc. - ジャンル:音楽


この記事に対するコメント

こんばんは。

「ボサノヴァという一週間が終わり、明日からは別の一週間が始まる」

まさにそうですね。その通りの音ですよね。とてもいい表現!
静寂で曇り気味で死ぬほど美しい作品ですね。
【2008/07/24 23:14】 URL | sambou-mambou #- [ 編集]


こんばんは!
曇った感じの雰囲気が独特ですよね〜。
あの時代だからこそ生まれたということなんでしょうか。
あらためて聴いてみると、やはり異彩を放っているように思います。
【2008/07/25 19:12】 URL | musicomania #mQop/nM. [ 編集]


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