|
先日購入したLP - 2007年
“シンガー+ジャズボッサトリオ”が続きましたが、本日は“トロンボーン奏者+ジャズボッサトリオ”をご紹介します。ブラジル人トロンボーン奏者、“ハウルジーニョ”ことハウル・ヂ・ソウザ(Raul De Souza)が、サンバランソ・トリオ(Sambalanco Trio)と組んで、1965年にリリースした作品『A Vontade Mesmo』。ハウルジーニョは後に米国でも活躍した名トロンボーン奏者で、本作は彼の初リーダー作にして、ジャズボッサ/ジャズサンバを代表する人気盤の一つ。 彼のリーダー作はほかにも、ブラジリアン・ファンクな『INTERNATIONAL HOT / Raulzinho-IMPACTO 8』(1968/equipe)やUSジャズ/フュージョンな『COLORS / Raul de Souza』(1974/Milestone)などを知っていますが、本格的なジャズボッサ・アルバムは本作しか知りません。とはいえ、60年代に多くのジャズボッサ・セッションに参加していた人で、例えば、我が家のLPやCDをパッと眺めてみただけでも、テノーリオ・ジュニオル(Tenorio Jr.)の『エンバーロ(EMBALO)』(1964年)やルイス・カルロス・ヴィーニャス(Luiz Carlos Vinhas)の『ノーヴァス・エストゥルトゥーラス(NOVAS ESTRUTURAS)』(1964年)、OS COBRAS『O LP』(1964年)、『Edison Machado e Samba Novo』(1965年)などなど、錚々たるジャズボッサ・アルバムのクレジットに彼の名前を見つけることができます。 ちなみに、ブラジルのトロンボーン奏者にはハウルジーニョのほかにもう一人、エヂソン・マシエル(Edson Maciel)という有名な人がいて、彼も『EMBALO』や『NOVAS ESTRUTURAS』、『Edison Machado e Samba Novo』に参加しているようです。ブラジルのジャズ界ではわりとメジャーな楽器だったのでしょうか。
A VONTADE MESMO / Raulzinho -円 (輸入盤・中古LP/-)さて、独特な音色のトロンボーンが躍動する本作ですが、サンバランソ・トリオによるジャズボッサの王道を行く見事なバッキングも特筆に値します。随所で聴かせるスピーディーでハイテンションな演奏は、もう圧巻の一言。 オープニングはハウルジーニョの自作曲である高速ジャズボッサ「A vontade mesmo」。アルバムの軸はこういったハード・ジャズボッサで、カルロス・リラ作のA-5「あなたと私」もかなりスピーディーで熱いバージョンになってます。ハービー・マンの『DO THE BOSSA NOVA』に収録されている「あなたと私」(バックはボサ・トレス)も大好きですが、こちらもなかなか。 一方、B-sideでは「無意味な風景」「ジェット機のサンバ」「プリマヴェーラ」といった美しいメロディのボッサナンバーも取り上げ、これらはスロー〜ミドルテンポで聴かせてくれます。また、モダンジャズのスタンダードナンバーであるDuke Jordan作のB-1「Jor-du」やお馴染みのB-3「Fly me to the moon」も良いアクセントに。 ハウルジーニョとサンバランソ・トリオ、両者の技巧&熱に、選曲の良さも相まって、抜群のハード・ジャズボッサ作品に仕上がっています。収録曲は以下の通り。
A 1. A vontade mesmo 2. Olhou pra mim 3. Pureza 4. Estamos ai 5. Voce e eu B 1. Jor-du 2. Inutil paisagem 3. Fly me to the moon 4. Muito a vontade 5. Samba do aviao 6. Primavera
こちらはリイシュー盤だかリプロ盤だか分かりませんが、千円くらいで購入しました。オリジナルLPは高額盤。リイシューLPは安価ですし、よく中古屋に並んでます。CDは見かけませんが、来月に国内盤でCD化もされるようです。ジャズボッサ好きで未聴の方は探す価値があるのではないかと。 テーマ:ジャズ・サンバ - ジャンル:音楽
|