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LA NUEVA ONDA DEL BRASIL / Luiz Eca Y La Familia Sagrada

先日購入したLP - 2007年


タンバ・トリオ(Tamba Trio)のピアニスト/アレンジャーとして知られるルイス・エサ(Luiz Eca)が、“La Familia Sagrada”というバンドを率いて1970年に録音したソフトロック作品『LA NUEVA ONDA DEL BRASIL』。しばらくお蔵入りした後、1978年にメキシコのマイナーレーベルRVVからひっそりとリリースされた幻のアルバムらしいです。
詳しいことは分かりませんが、このグループにはジョイスやナナ・ヴァスコンセロスらも参加しているとのこと。内容のほうは、爽やかなソフトロックというより、実験的でサイケデリック色の濃い作品になってます。



LA NUEVA ONDA DEL BRASIL / Luiz Eca Y La Familia Sagrada
-円 (輸入盤・新品LP/-)

本作を聴いて、真っ先の思い出すのはアントニオ・アドルフォ&ブラズーカ。どちらかというと2枚目のアルバム『ANTONIO ADOLFO & BRAZUCA (1971)』に近いでしょうか。ブラズーカもルイス・エサの本作も実験的でサイケな音が際立っています。
ブラジルのミュージシャンたちが、USモダンジャズの影響を受けて録音したのがジャズボッサ作品だとすると、こちらは彼らがビートルズなどのUKロックを聴いた後に作ったアルバムということなのかもしれません。
A-1からサイケで混沌とした感じのサウンドが全開。お馴染みのA-2「Pais Tropical」も独特のアレンジが光ります。A-3は『ANTONIO ADOLFO & BRAZUCA (1969)』に収録されていたアドルフォ作「Juliana」のアップテンポなカヴァー。B-3では「Sa Marina」も取り上げていますが、どちらも他とは一味違うサウンドに仕上がってます。
そういった意味では、ポップなナンバーをサイケなカヴァーで聴かせてくれるアルバム。才人ルイス・エサによる実験的なサウンド/変貌自在なアレンジはとても興味深いです。聴き慣れているB-2「Se Voce Pensa」あたりも、とても新鮮に響きます。魅惑的なサウンド/奔放なアレンジが詰まった“おもちゃ箱”のような作品です。収録曲は以下の通り。


A
1. Homen Da Sac -Barravento
2. Pais Tropical
3. Juliana
4. Atras Das Portas Da Trade
5. La Vamos Nos

B
1. Sequestro
2. Se Voce Pensa
3. Sa Marina
4. Yemele
5. Please Garcon


ラテンミュージック全般のリイシューで有名なスペインのレーベルVAMPISOULによる再発盤LPを購入。CDでも発売されているようです。このレーベルは結構レアな面白い音源をリイシューしてくれます。以前にご紹介した『LA ONDA NUEVA EN MEXICO / Monna Bell y Aldemaro Romero』もこのレーベルの復刻でした。


テーマ:ラテン、ブラジル、ボサノヴァ、フォルクローレetc. - ジャンル:音楽

VILA SESAMO / O.S.T.

先日購入したCD - 2008年


ブラジル物のO.S.T.でよく知られているのは、映画よりTVドラマ「ノヴェラ(NOVELA)」のサントラのほうかもしれません。ノヴェラとは大衆向けのテレビ映画で、ブラジルでは大変人気があるそうです。
とはいえ、一言でサウンドトラックといっても、BGM/インスト曲中心の欧米物と比べると、ノヴェラのサントラは少し雰囲気が違います。こちらは歌物がメインなので、ストーリー展開云々よりも、オムニバスとして普通に楽しく聴ける感じのものが多いです。
サウンドのほうですが、まずノヴェラ・サントラの作曲はマルコス・ヴァーリ(Marcos Valle)&パウロ・セルジオ・ヴァーリ(Paulo Sergio Valle)の兄弟、というのが定番。彼らが関わったものには、『ピグマリオン 70(Pigmalion)』(表題曲)や『セルヴァ・ジ・ペドラ(Selva De Pedra)』(表題曲などほとんどの楽曲)などなど、人気作が沢山あります。“ブラジル版セサミ・ストリート”と言われる1974年発表の本作『ヴィラ・セサモ(Vila Sesamo)』も、その中の一つで、14曲中13曲がヴァーリ兄弟によるソングライティングとのこと。
参考までにクレジットですが、〜PERSONNEL:Marcos Valle(composer, arranger, lead vocals & Fender Rhodes piano), Waltel Branco(arrengements for orchestra), Nelsinho(drums) and unknowns musicians.〜。
アレンジのヴァルテル・ブランコも、言ってみればノヴェラ・サントラの定番アレンジャー。ネウシーニョは、おそらくトリオ3Dやトリオ・カマラで知られるドラムス、ネウソン・セーハ・ヂ・カストロ(nelson serra de castro)のことでしょう。あとは無名のアーティストたち…??



VILA SESAMO / O.S.T.
-円 (輸入盤・新品CD/-)

オープニングナンバーは、男女混声ヴォーカルのノヴェラらしいサウンドで、途中から口笛もフューチャーされる可愛らしい楽曲。子供向け番組っぽいA-2、ちょっぴり切ないメロディのA-3、手拍子や咳払いが入るA-4、ピアノとバイオリンの伴奏が印象的なA-6などなど、意外とヴァラエティに富んでますが、基本はゆったりとしたソフトロック・サウンド。
ハッピーで陽気なミドルテンポのナンバーをメインに、時々落ち着いたスローテンポのナンバーが入ってくるといった感じでしょうか。全編を通して、優しく、仄々とした作品です。
なお、曲ごとのクレジットでは、A-1のみOrquestra e Coro Som Livreで、残りはすべて謎のグループ名Trio Sonecaになってます。残念ながら僕の耳では“unknowns musicians”の正体を判別できませんでした…。収録曲は以下の通り。


1. Alegria Da Vida
2. Abecedario
3. Querer E Poder
4. Gugu
5. Os Bichos
6. Diferenca
7. Classificacao
8. Funga-Funga
9. Partes Do Corpo
10. Adicao-Subtracao
11. Imaginacao
12. Garibaldo
13. Pequenos Erros
14. Vila Sesamo


これは輸入盤の新品CDを買ったんですが、値段は確か二千円未満でした。お馴染みSOM LIVRE MASTERSの復刻シリーズ。輸入盤のため、お店によって多少違うかもしれませんが、大体二千円前後だと思います。近年のブラジル復刻盤CDの中でも比較的出回っているほうですし、気軽に楽しむCDとしてはなかなか面白い一枚ではないかと。


テーマ:ラテン、ブラジル、ボサノヴァ、フォルクローレetc. - ジャンル:音楽

TOBOGA / Som Tres

先日購入したLP - 2008年


ソン・トレス(Som 3)は、ブラジルの人気ピアニスト、セーザル・カマルゴ・マリアーノ(Cesar Camargo Mariano)がサンバランソ・トリオ(Sambalanco Trio)の次に率いたグループ。
サンバランソ・トリオは、短期間に多くのオリジナルを残したほか、レニー・デイル(Lennie Dale)と組んでエレンコから作品を出したり(素晴らしい内容)、ハウルジーニョ(Raulzinho)の『A VONTADE DE MESMO』(言わずと知れたジャズ・ボッサの名盤)に参加したりと、1960年代半ばにジャズ・ボッサの中核を担ったピアノトリオの一つです。それに対して、1960年代後半に、時代の流れとシンクロしながらジャズボッサ〜ソフトロックへとサウンドを変化させていったのがソン・トレスでしょう。
『TOBOGA』は1970年に発表したソン・トレス名義の3rd。なかなかの人気盤として知られています。
終始ピアノ&オルガン大フューチャーで時々ホーンも加わります。一言で表現すると、お祭りみたいなアルバム。曲によって男性ヴォーカル&コーラスが随所に入り、ソフトロックの要素も感じられます。それにしてもこの頃のブラジル音楽は本当に楽しいです。ハイテンションでグルーヴィーなブラジリアン・ジャズ作品に仕上がっています。



TOBOGA / Som Tres
-円 (輸入盤・中古LP/-)

陽気なコーラスと踊るようなピアノが交錯する1曲目からかなりハイテンション。A-2はフロア受けしそうな人気ナンバー。こちらはオルガンです。A-3もかなりファンキーですし、A-4は太いヴォーカルが印象的なコーラスナンバー。A-5は一転してインストのお洒落なジャズボッサに。ラウンジーなピアノが心地良いです。
ジョルジ・ベン作のB-1もコーラスにピアノがいい感じに絡みます。B-2は女性コーラスをフューチャーし、メロウな仕上がりに。タイトル曲のB-3はファンキー・ナンバーで、B-4はしっとりとしたコーラス曲になってます。会話から始まるエンディング曲もお洒落。
ジャケットの表にはいかにも楽しげな笑顔の3人が載っているんですが、裏ジャケのほうも侮れません。3人がゴーカートに乗っている裏ジャケットは、疾走するようなファンキー・ジャズボッサを見事に象徴している気がします。レコードのジャケットって、表もいいですけど、結構裏も面白いですよね。収録曲は以下の通り。


A
1. Lola
2. Irmaos Coragem
3. Bajar No Mexico
4. Eu Ja Tenho Voce
5. Eu So Posso Assim

B
1. O Telefone Tocou Novamente
2. Oh Happy Day
3. Toboga
4. Mulher Brasileira
5. A Volta Da Maca


こちら、CDでもLPでも再発されています。いわゆる“Odeon 100 Anos”シリーズ。EMI-ODEON創立100周年を記念して、EMIとAMAZON RECORDSがリイシューしている人気復刻シリーズです。すでにCDは廃盤のようですが、リイシューLPならわりと入手しやすい部類の作品ではないかと。


テーマ:ジャズ・サンバ - ジャンル:音楽

MUITO NA ONDA / Conjunto 3D

先日購入したLP - 2008年


アントニオ・アドルフォ(Antonio Adolfo)が、アントニオ・アドルフォ&ブラズーカの前に率いていたのが、こちらのコンジュント3D(Conjunto 3D)。そして、おそらく彼らの残した唯一の作品が1967年発表の本作『MUITO NA ONDA』です。
コンジュント3Dは、アドルフォ率いるジャズ・ボッサ・トリオ“TRIO 3D”に、ギターのエリーニョを加え、メインにベッチ・カリヴーニョ、エドゥアルド・コンヂという男女ヴォーカルを配した編成。ブラジルらしいポップなコーラス物ではありますが、米国ジャズの影響も多分に感じさせるジャジー&ボッサなソフトロック作品です。
同時期にマリオ・カストロ・ネヴィスも似たような編成で『マリオ カストロ ネヴィス&サンバ S.A.』を録音しました。(ドン・サルヴァドール擁するThe G/9 Groupの『BRAZIL NOW !』が翌年の1968年。)個人的に、この頃の音が現在最も好みです。マリオ・カストロ・ネヴィスほどスウィンギーで斬新なアレンジではないかもしれませんが、こちらも幸福感に満ちた当時のブラジル音楽の魅力を存分に感じさせてくれます。

ムイント・ナ・オンダ
MUITO NA ONDA / Conjunto 3D
-円 (輸入盤・中古LP/-)

人気曲を多く作っているアドルフォですが、本作はカヴァー中心の幅広い選曲。A-1「聖者の行進」から始まり、ジャズ・スタンダードが多く並びます。とはいえ、マルコス・ヴァーリも2曲入ってますし、ハービー・ハンコック作のB-2「ウォーターメロン・マン」や、口笛インストの米ノヴェルティ・ソングB-4「ウィンチェスターの鐘」などもあり、かなりバラエティ溢れる内容。インストのA-2「男と女」や、デュエットのB-2「仮面の夜」も入っています。
お馴染みのA-5「Roda」や、コール・ポーターのメドレーA-6「I've Got You Under My Skin ~ Night And Day」あたりは本当に素晴らしい出来。ジャズ、ボッサ、ソフトロックがほど良く融合した傑作です。収録曲は以下の通り。


A
1. When the Saints Go Marching In
2. Un Homme et une Femme
3. E Preciso Cantar
4. Patruira Samba
5. Roda
6. I've Got You Under My Skin ~ Night And Day

B
1. See You in September
2. Noite Dos Mascarados
3. Watermellon Man
4. Winchester Cathedral
5. Canto Ou Fuga
6. Sonho de Lugar


本作ですが、CDではあまり見かけません。もしかすると廃盤の可能性も??
オリジナル盤LPをお目にかかったこともないので、お探しの方は再発LPが無難かと。幸いなことに、現在、再発の新品LPがかなり出回っているようです。もちろん僕のもリイシュー盤。


テーマ:ジャズ・サンバ - ジャンル:音楽

ANTONIO ADOLFO & BRAZUCA (1969) / Antonio Adolfo & Brazuca

先日購入したLP - 2008年


『マリオ カストロ ネヴィス&サンバ S.A.』に続いて、本日もブラジリアン・ソフトロックの名盤をご紹介します。ピアニスト/アレンジャー/コンポーザーとして知られるアントニオ・アドルフォ(Antonio Adolfo)が、アントニオ・アドルフォ&ブラズーカ名義で発表した1st。
若い頃にTRIO 3Dでジャズボッサをやり、1967年にはCONJUNTO 3Dでジャジーなボッサテイストのソフトロック作品『MUITO NA ONDA』を録音したアドルフォが、1969年にエレピを操って作り上げたソフトロック・アルバムです。時代の流れと共にアドルフォもジャズからロックへ変化を遂げたということでしょうか。
ちなみに、アントニオ・アドルフォ&ブラズーカ名義の2nd(1971年発表)も素晴らしいんですが、あちらはよりフォーキー&サイケで混沌としている感じ。どちらも人気盤です。どちらもODEON。

アントニオ・アドルフォ&ブラズーカ(No.1)
ANTONIO ADOLFO & BRAZUCA (1969) / Antonio Adolfo & Brazuca
-円 (輸入盤・中古LP/-)

コンポーザーとしての才能に溢れるアドルフォらしく、すべての曲がポップです。「Sa Marina(Pretty World)」こそ入っていませんが、A-1「Juliana」やA-3「Moca」、B-6「Teletema」などなど、彼の魅力が存分に発揮されています。混声コーラスも多彩なアレンジも◎
音的には、ジャジー&ボッサな『MUITO NA ONDA』やフォーキー&サイケな『ANTONIO ADOLFO & BRAZUCA (1971)』と比べても、一番可愛らしくて楽しげです。グルーヴィーで、ちょっぴりメロウな傑作ソフトロックに仕上がっています。収録曲は以下の通り。


A
1. Juliana
2. Futilirama
3. Moca
4. Dois Tempos
5. Voo De Apolo

B
1. Porque Hoje E Domingo
2. Maria Aparecida
3. Psiu
4. A Cidade E Eu
5. Pelas Ruas Do Meu Bairro
6. Teletema


これはオリジナル盤を持ってるんですが、いかんせん盤質が……。盤質の良いものはまだ高そうです。ので、CDで探そうかなぁとも思っています。。。
近年再発の国内盤CDでは、何とEP『GLORIA, GLORINHA』の4曲がボーナストラックで収録されているのだとか!!
表題曲の「Gloria, Glorinha」やO.S.T.の名盤『Pigmaliao 70』に入ってる「Ao Reder」などなど、こちらもかなり良曲揃いの好盤なので、物凄いお得盤ですね。。。


テーマ:ラテン、ブラジル、ボサノヴァ、フォルクローレetc. - ジャンル:音楽